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牧師室より 〜説教テーマひとことコラム〜
10/19・20 聖霊降臨後第22主日「願い事」
牧師 中島和喜
2024年10月14日
二人の弟子が「偉くなりたい」とイエス様に願い事をします。名誉を欲していたのです。対してイエス様は「いちばん上になりたい者は、すべての人の僕(しもべ)になりなさい」と答えます。 これは、名誉を獲得するために今は頑張れという話ではありません。欲から解放されたところにこそ真の喜びが、あるいは真の喜びに触れるところで欲から解放されることを示しているのです。
私たちにも名誉欲があります。昨今では承認欲求なんて言われますが、人気者になりたい、有名になりたいという欲が問題として挙げられています。ネットが発達したおかげで誰でも有名になれるチャンスがあるように見えるからこそ、そういった欲がより大きくなっていくのでしょう。偉くなりたいと願った二人の弟子となんら変わりはありません。
そういった欲が満たされる時、とてつもない多幸感を持つことができます。一方で、名誉が傷つけられたと感じる時には酷く落ち込むこともあります。私たちの心は、そういった欲に振り回されるのです。そこで得られるものは決して心を満たしきることはありません。にもかかわらず近くにある幸福を望み続けてしまう。
そこから解放されるところにこそ、真の自由であるのです。あなたはあなたのままで、十分に素晴らしい。神はそう言っています。それで十分だと思えることで、随分と気が楽になるものです。
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