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牧師室より 〜説教テーマひとことコラム〜

9/28・29 聖霊降臨後第19主日「半分」

牧師 中島和喜

2024年9月27日

「人生の半分損してる」自分の好きなものを人に勧める時によく使われる言葉です。実際に損しているわけではないのですが、言っている本人からすれば「人生の半分」とまで言えるほどに好きなものなのでしょう。そもそも人生の半分とは一体何なのか。時間なのか、感覚なのか。半分の基準をどこにおくのかというのは物でないかぎり難しいものでありましょう。

 「もし片方の手があなたをつまずかせるなら、切り捨ててしまいなさい。両手がそろったまま地獄の消えない火の中に落ちるよりは、片手になっても命にあずかる方がよい。」信仰のつまずきを与えるものがあるならば、片方を捨てた方が良いという中々に厳しいことが語られています。つまずくぐらいなら、半分を捨てた方がマシであるというのです。

 私たちが実際に人生の半分を捨てるとしたら、一体どうなるか。「なかったことにする」ではなく「捨てる」のですから、中々に大変なことです。それぐらい、イエス様はつまずきがあるくらいならば「弱いままの方がよい」と語っているのです。

 つまずく、それは「一人で生きられる」という強がりを抱えていくことでもあります。それは私たちにって重荷でしかありません。弱くても良いのです。むしろ、一人であることに意固地になるくらいならば、弱い方が良いのです。誰かの支えに感謝していく。その時、私たちは本当の意味で強くなれるのです。

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